お家の米粉ってどんな米粉なの?

米粉の特性はメーカーによって様々

 米を粉にしたものを「米粉」と一般的に呼んでいますが、クックパッドなどで紹介されているグルテンフリーレシピでうまくいかないといった経験をされた方はたくさんいると思います。

 なぜ失敗するのか?それは米粉には様々な製粉方法があり、様々な原料品種の違いによって、米粉としての特性に大きな違いが発生するからです。分かりやすく言うと、小麦粉の薄力粉・中力粉・強力粉がある様に米粉にも特性の違いで、向き不向きの調理があるというわけです。

 ここでは弊社が行っている米粉の特性の分析の仕方を一部紹介します。お家でも出来る事なので是非お試しください。

米粉の特性理解

 米粉を作る為の原料はもちろんお米です。その中のうるち米と呼ばれる「ごはんになるお米」を使用することが多いです。中にはフルイ下(お米粒をふるいにかけた後の砕けたお米等)を米粉に変えて利用することもあります。

 また、お米には様々な品種があります。その中で米粉の原料米として分類すると「低アミロース米」「中アミロース米」「高アミロース米」の3つに分類します。

アミロースとはお米に含まれるデンプンの種類で、主にお米のデンプンはアミロペクチンとアミロースで作られています。

低アミロース米

 品評会に出るような美味しいお米です。粘りが強く、モッチリした食感のお米。アミロール含有は3~17%程度と呼ばれています。感覚的にはもち米とうるち米の間といった感じでしょう。米粉用に使われることは少ないでしょう。

代表的な品種

  • ミルキークイーン
  • ゆめぴりか
  • ぴかまる
  • 夢ごこち

ちなみに、もち米はアミロース含有がほとんどが0%です。

中アミロース米

 一般的にスーパーなどで見かけることの多いお米です。アミロース含有量は18%~20%前後が多いです。栽培農家も多く、よく米粉にも使われる品種が多い部類となります。コシヒカリやあきたこまち、ひとめぼれ、ひのひかりなど一度は耳にしたことがあるお米も中アミロース米に含まれることが多いです。

高アミロース米

 一般的にはご飯として食べる事の少ない品種が多く含まれます。炊いて食べるとちょっとパサつく様な食感。タイ米などの長粒種も高アミロースに含まれます。その中でも「ミズホチカラ」という品種はアミロース含有が23%前後あり米粉業界では注目の品種となっています。火付け役は「熊本製粉」のミズホノチカラという商品で、グルテンフリーのパンがふっくら焼けるという事で全国に名を轟かせました。現在では、いろんな場所で米粉用としてミズホチカラを含む高アミロース米が栽培され始め、米粉熱の高さを感じさせます。

以上の様に使われる品種や製粉方法によって米粉は大きく変わっていきます。なかなか詳しいところまで公表している製粉メーカーは少ないですが、工場見学をさせてくれるところもありますので是非問い合わせてみましょう。
皆さんのお家にある米粉の特性を理解して、失敗のない米粉ライフを!