今回は米粉界隈で使いやすいと大人気【高アミロース米】について

気を付けないといけない事を紹介します!

高アミロース米って何?

米粉と向き合う上で非常に重要で、基礎的な知識の【デンプン】について説明します。

お米のデンプンは2つからできている

お米のデンプンはアミロペクチンアミロースから構成されています。

何が違うの?って思う方もいると思いますので簡単に説明すると

【アミロペクチン】モッチリ感デンプン

【アミロース】あっさり感デンプン

といったところでしょうか。

もちもち美味しいコシヒカリなんかのお米はアミロペクチンが多めでアミロース少なめ。

朝日米(岡山で有名は品種)なんかはさっぱり食感なのでアミロペクチンが少し少なめだったりします。

ちなみにもち米はアミロペクチンが100%の米が多いですね!

高アミロース米の代表【ミズホチカラ】

ネット通販で最も購入されていて、米粉を利用している方は一度は耳にしたことがある、

使ったことがあるという声の多い品種「ミズホチカラ」。

いったいどんなお米なのか解析します!

ミズホチカラはグルテンフリーパンを作る上で欠かせない米粉

端的に言うとホームベーカリーでグルテンフリーパンを焼くならこれ!

って感じですね。

よく膨らみ、キメが細かいグルテンフリーパンを焼くことができます。

ミズホチカラのデータ解析

🔷デンプン構成・・・アミロペクチン約77%、アミロース約23%

まず、澱粉構成は【高アミロース米】に分類されます。

🔷給水量・・・低め

アミロペクチンが低いので給水量はやや低めです。

🔷生産地・・・主に九州地方

ミズホチカラの生産で一番有名なのは熊本で、「熊本製粉」が有名ですね。

🔷水分値・・・13%前後で調整されているものが使いやすい

🔷粒度・・・気流粉砕機を使用した上で250メッシュ~350メッシュ程度が使いやすい

🔷澱粉損傷・・・10%以下程度が望ましい

私もミズホチカラを活用していますが、

以上の様なミズホチカラ米粉は使いやすいですね。

高アミロース米で気を付ける事!

ここからが今回の本題です!

高アミロース米で気を付ける事というのは・・・

ズバリ!

【高アミロース米の品種選定】

です‼

どういうこと?って思ってる方も多いかもですが、

高アミロース米ってミズホチカラだけじゃないんです!

そのことについて深堀してみましょう!

高アミロース米の種類について

先述した通り高アミロース米はミズホチカラだけではありません。

無名の高アミロース米はたくさんあります!

多収性品種って呼ばれ方もする場合もあります。←これも覚えていて損はない言葉です。

それでは下の資料をご覧ください。

230307-3.pdf (maff.go.jp) ※農水省HPより参照

これは国が発表している高アミロース米の紹介です。

紹介されている高アミロース米をまとめると

■ミズホチカラ(アミロース23%前後:当社調べ)

多収性品種・ヒノヒカリより20日ほど収穫時期が遅い・栽培地域は主に九州

■笑みたわわ(アミロース21%前後:当社調べ)

多収性品種・ヒノヒカリより10日ほど収穫時期が遅い・柔らかいので製粉適正が高い・栽培地域は西日本

■ふくのこ

アミロース27%・米粉麺への加工が可能・ヒノヒカリと収穫は同時期・栽培地域は西日本の平地

■亜細亜のかおり

アミロース32%・多収性品種・栽培地域は北陸から東海、西日本

実際に使ってみての感想

私は上記4品種の中で3品種使用し検証しました。

その上で感じたことが以下の通りです。

・「ミズホチカラ」と「笑みたわわ」はHBのグルテンフリーパンに適している。よく膨らんだ。

・ふくのこは水を吸収しすぎて一般的なHB用のグルテンフリーパン向けのレシピでは失敗した。

左からミズホチカラ、笑みたわわ、ふくのこ【パナソニック製HBを使用】

まとめ

今回のテストで分かったことは高アミロース米と言っても品種によって違う!

という事です。

一般的には低アミロース米は給水量は低いと思われがちですが、一概には言えない事が分かりました。

やっと手に入れた米粉で失敗したときってショックですよね。

しかし、「品種、メーカーによって米粉は全て違うもの」という事を

理解した上で使用するのは失敗を成功の糧にできる第一歩かもしれません。

今、あなたが使おうとしている米粉はいったいどんな米粉なんでしょうか?