新米と古米から作られる米粉について
投稿【2023.11.16】
寒い日が増えてきましたね!この時期になると新米が続々と入荷されてきます‼
等級は昨年度と同様の3等級です。
今回は【新米から作られる米粉と古米から作られる米粉】について考察していきます。
新米と古米から作られる米粉の違いについて
さて、皆さんが使われている米粉が新米なのか古米なのか見分けることはできませんが、実際使ってみると違いがあったので紹介します。
通常の米粉は古米を使っていることが多い⁉
いつも皆さんが使われている米粉は古米であることが多いです。
その理由は
・余ったお米を米粉に加工しているから
・年に1回の仕入れが通常の米粉業界では1年以上前に仕入れた米粉用米を先入先出で製粉しているから
この2つが多いのではないでしょか。
古米を使用した米粉の方が良い米粉?
お米は炊いて食べる場合は「新米は美味しい!」
米粉として使用する場合は「新米は使いづらい!」
と一般的には言われています。
これに関してはズバリ!古米のレシピに慣れているから!
だと思います。
先述した通り基本的には古米を使われているので、レシピも使用感も古米の米粉に慣れているんです。
だから、短期間しか現れない新米の米粉の使用感は「いつもと違う!」ってなっちゃいますよね。
では、具体的にどう違うのか実例を紹介します。
【本題】新米・古米 米粉の違いとは
それでは、新米の米粉を使った感想を交えて紹介していきます!
今回は新米のミズホチカラ(シーワン製)を使用しました。
シーワンのミズホチカラを使ったHB用グルテンフリーパンのレシピで同様に作ってみました。
材料
米粉 300g
砂糖 15g
塩 2g
水 210g(90%)
油 12g
イースト 3g
パナソニック製HB※米粉パン小麦不使用モード
今回は生地感を確かめるためにボールで混ぜてから型に入れました。
水を入れた感じは、そんなに違いは感じられませんでした。
しかし、混ぜていくとちょっと違った感じがしてきました、、、
もちろん見た感じは変わりませんが
実際混ぜてみると粘りが強いって感じました! ちょっと重たいなぁって感じ。
違いは吸水力⁉
ここからは個人的な使用感による分析です。
新米は吸水力が強いと感じました。
基本的には澱粉損傷の大きい米粉や乾燥している米粉はよく水を吸収し、生地が重たい感じになります。
古米米粉の水分値と新米米粉の水分値は同等だったので乾燥しているからという条件は排除されます。
新米の場合、お米を形成するデンプンが硬く、製粉時に澱粉損傷が古米より大きい可能性があります。
しかし、「生地が重たいなぁ」と思って水を足すと失敗します!気を付けて!!
実際に生地が重くなっても水を足さずに焼くと
いい感じに焼き上がりました(^^)/キメも細かい✨
食感はモッチリ強め!ミズホチカラとは思えない甘み!やっぱ新米おいしいぞ⁉って感じです!
最後に
非常に興味深い結果になりました!
米粉業界では一般的に「新米は使えない」と言われてきましたが、一概には言えないという事です!
逆に向かない使い方は大量生産をするラインに流す場合。設定が変わってくるかもしれません。
ですが今回みたいに一定量を単発調理で使用する場合は問題なく使えそう!
その時には水分調整が本当に必要なのかを試してみないといけないですね!
今、皆さんがお使いの米粉もこの時期になると新米に変わっているところもあるかもしれません。
急にうまくいかなくなった場合は、メーカーさんに聞いてみてもいいかもしれないですね☺